費用・依頼先
評価制度づくりの費用相場と、"型は無料で配る"という選び方
「評価制度を作りたいんですが、いくらかかりますか?」と聞かれたとき、業界の費用感を伝えると、たいてい驚かれる。
人事制度づくりの費用は、依頼範囲でかなり変わる。評価シート中心なら100万円台、等級・評価・賃金・社内説明会まで含めたフル設計だと、300万〜500万円台になることも珍しくない。中小企業の経営者から見ると、後者は思っていたより高い、というのが率直な反応だ。
なぜそのくらいの費用感になるのか。そして当社が、制度の”型”そのものは無料で配ることにした理由を、整理しておく。
フル設計が300〜500万円台になる理由
人事制度のフル設計案件の費用は、ざっくりこんな配分になることが多い。
ヒアリング・現状分析に1〜2ヶ月。等級設計と賃金テーブル設計に2〜3ヶ月。評価シート設計と社内説明会に1〜2ヶ月。総額で5〜7ヶ月、コンサルティング会社の人件費がそのまま乗る形だ。
時間がかかる最大の理由は、毎回ゼロベースで設計しているから。A社の制度をA社専用に1から組み立て、B社の制度をB社専用にまた1から組み立てる。職人芸に近い世界だ。
質は確かに高い。しかし中小企業からすると、500万円を払ってまでオーダーメイドで作る必要があるのか——というのが、労務ニュースグループが顧問先と話す中で何度も聞いてきた疑問だった。
制度の”型”は、もう無料で配れる
ここ数年で変わったのは、設計の”型”の部分を、AIで素早く作れるようになったことだ。業種・地域・規模を入れれば、等級フレーム・評価シート・役職別の世間相場の概算——「最初に動かすための標準形」は、ひと晩あれば組み上がる。
だから当社は、この標準形を無料で配ることにした。お預かりするのは業種・地域・人数だけ。賃金台帳のような機微情報も要らない。
オーダーメイドのコンサルが300〜500万円かけて作る制度の”型”の部分は、もう原価をかけずに渡せる時代になった、ということだ。
では、何にお金がかかるのか
型がタダなら、もうコンサルは要らないのか——というと、そうではない。本当に難しいのは「作ること」ではなく「回すこと」だからだ。
有料になるのは、標準形を”貴社で実際に回る制度”に仕上げるところからになる。
一人ひとりを実際の等級に当てはめ、現給与との差額を調整する。評価がブレないよう、評価者(管理職)を育てる。評価面談・査定会議の進行を、初回サイクルが定着するまで伴走する。このあたりは会社ごとに事情が違うので、内容に応じて個別に見積もる。月次の運用伴走や、管理職向けの評価者研修といった形だ。
どんな会社に向くか
無料の標準形だけで立ち上げられるのは、社員30〜200人、評価制度がない or 形だけある会社で、社長が「とにかく1回作って動かしてみたい」と意思決定でき、自社で運用に乗せる体力がある会社。
逆に、運用に乗せる自信がない、評価者ごとのばらつきが心配、賃金との連動まで精緻に設計したい——という会社は、有料の運用支援や賃金本格設計を組み合わせるのが向いている。
評価制度は、500万円かけて立派な仕組みを作って運用されないより、無料の標準形でも実用最低限のものを3年運用する方が、会社に残るものは大きい——これが、労務ニュースグループが顧問先と人事制度づくりに関わってきての実感だ。
まずは貴社の「標準形」を、無料で受け取ってみてほしい。